新学期が始まってからというもの、リーディングがものすごい勢いで進められる。前回の手作り冊子なんて可愛いもんで(なぜかいつまでも手作り冊子だけは可愛いもんなのだが)、それとは別にとにかく、リーディング、リーディングと先生は連呼し出す。
まず、毎朝登校すると先生は絵本を読んでくれる。学校でちょっとした空き時間があると、ボランティアのお母さんが率先して絵本を読んでくれる。教室の中にちょっとした読書スペースがあり(本が沢山置いてあって、大きなクッションがやたらと置いてある)、やらなければならない課題が早く済んだ子は、そこに行って本でも読んでろ、と言われる。宿題も、何でもいいから本を15分読め、というものである。
そこで、学校が始まってひと月も経たないうちに、ブック・フェアというのが始まる。これは、学校に本屋さんがくるような感じだが、定価よりも安く買えるのだ。そして、売り上げの何%かは学校側に渡る仕組みになっている。なにせ州から学校への予算が年々カットされていて、学校はお金がないのだ。
それから、上述のようにクラスの中で本を沢山読むので、クラスへのプレゼントという形で、そのブック・フェアで自分の本を買うのと同時に、クラスのために本を買って寄付する子が多い。担任の先生もそれを前提に、"wishing list"といって、自分のクラスで欲しい本をあらかじめ箇条書きにして、ブック・フェアの会場に大々的に貼り出しているのだ。娘も初めてということもあり、もれなくクラスに本を2冊ほどプレゼントした。
担任の先生にビックハグされた。
このブック・フェアだが、はっきり言って、SCHOLASTIC社の独占販売といっていい。何はともあれ、学習用書籍といえば、アメリカではほとんど SCHOLASTIC なので、当然といえば当然なのだが。日本でもよく目にしていた SCHOLASTIC だが、これ程までにアメリカで”最強”だったとは!
ちなみに、アメリカでシリーズ物でほとんどの子が読んでいるのは『Majic Tree House』と『Junie B.Jones』である。2,3年生あたりでは『Romana』ではないだろうか。これらは、Chapter Boods と呼ばれていて、一冊の本の中にいくつかの章がある。もちろん、一冊の本で一つの物語だが、その中でいくつかの章に分かれているとやはり読みやすいようである。
ただし、この3シリーズとも、簡単なものだとは言えない。つまり1年生とはいえ、アメリカに来たばかりの日本の子供がすぐに読めるものではない。それでも渡米して、毎晩、地道に 『Majic Tree House』 の読み聞かせをし、全シリーズ読み終えた頃にはもう現地の子供たちと同等かそれ以上にリーディングが得意になっていたと話す日本人の親御さんが何人かいた。
日本人は本当に教育熱心である。そして、やはり先生の言うとおり、リーディング恐るべし、なのである。
余談だが、ブック・フェアで思ったのは、意外と皆、いわゆるベストセラーを読んでいないな、と。日本にいると、英語の絵本でもまずはベストセラーから、と思ってしまうのだが。
ベストセラーというと、何だろう・・・。エリック・カールの本や『ぞうのババール』『ちいさいおうち』とかだろうか。これらは日本で英語版もよみ見かけるが、こっちではそんなに見かけない。
あ、『The Cat in the Hat 』などのDr. Seuss(作者)の本は有名である。学校ではDr. Seussの日というのもあるくらい、皆大好きである。アメリカでベストセラーというとこっちなのかもしれないなぁ。そういえば、Curious George (邦題:『おさるのジョージ』)のシリーズもよく見かけるかな。
アメリカではやは面白おかしい方がウケるのだろうか・・・。
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